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宮﨑さん
2022年入職
PROFILE
関東にて舞台俳優の活動に打ち込み、家族の事情で奈良県へ移住。そのタイミングで協同福祉会に入職し、あすならホーム檪本の夜勤専属介護職として利用者さんの安全を見守っている。休日を利用して舞台俳優を続けながら、事業所の職員同士で組んだバンドでベースを担当するなど、現在も精力的に表現活動を行う。
20代のころはアルバイトをしながら舞台俳優の道をひたすら歩いてきたのですが、年齢を重ねることで安定した仕事への就職も意識するようになりました。家族の事情で奈良県へ引っ越すことになったとき、夜勤専属介護職の仕事なら舞台をはじめとした表現活動を行う時間を確保できそうだと考え当法人の募集を見つけて応募したのがきっかけです。
生まれも育ちも関東圏の私にとって、奈良県へ引っ越したことは海外に移り住むような感覚でした。「ほかす」などの方言がわからなかったり、いわゆる標準語で利用者さんにお声かけすると通じにくかったりといろいろありましたが意外と馴染むのは早かったです。なにより学びが多かったのは、認知症の方へのケアでした。多様性に富んだ反応が返ってくるので、舞台俳優としての目線でも参考になることが多く日々刺激を受けています。あすならホームでの日常を劇に落とし込むことができればきっと面白くなるはずだと確信していて、いつかそれを実現するのが私の夢です。
実は福祉関係の仕事をしていた母親の勧めもあり、大学は福祉科へ進学しました。ただ、当時はやりたいことが他にあって、福祉業界をあえて避けていたというのが正直なところです。あれから10数年経ち、介護施設で働いていることに不思議な縁を感じます。最近、看護師をしている役者仲間から、介護職をしているなら一緒に認知症の講演会をしないかと誘われました。その講演会は講師たちによる寸劇を交えながら認知症の症状や介護者の目線を紹介するという面白い企画で、俳優業と介護職の両方を経験したからこそできるものでした。遠回りしながら福祉の道へ戻ってきたことで、手に入れたものがあるとしみじみ感じます。
介護職は利用者さんの日常を支える仕事です。一方で、長く従事していたエンターテインメント業界は人々に非日常な体験を提供するもの。その経験を活かして、利用者さんに普段とは違う楽しさやうれしさを感じていただきたいと思うようになりました。その一環として職場の有志でバンドを結成し、みなさまの前で演奏しています。なじみのある曲を聞いたことで奥底にしまってあった思い出がよみがえり、一緒に歌ってくださる方もいらっしゃるなど普段のケアでは見えないお顔を知れる手段になっており、ほかのアプローチも試してみたいと思案中です。いくつになっても楽しい思い出をつくっていただけるように、できることを探し続けます。
夜勤専属は見守りが中心となるのでコミュニケーションが主体ではありませんが、利用者さんのさまざまなお顔を知ることができる仕事です。日中の勤務と比べて休みが多いので、私の場合でいえばオフの日に東京に出かけて舞台に出演するなど、やりたいことと両立できるポジションでもあります。オンもオフも楽しみながら、ぜひ一緒に利用者さんの笑顔をつくりましょう!